ソーシャルレンディングで配当生活は実現できるか

まず、1カ月の生活に必要な分配金の金額は…

これは、世帯構成によって、全く異なりますよね。
とりあえず、単身世帯だとして、
ある程度きり詰めた生活をする、と仮定すれば、
1カ月20万円あれば、なんとかなるでしょうか。
すると、1年間で240万円。
税金や、多少のイレギュラーを考慮し、
年間で300万円の配当所得があれば、
一応、配当生活が出来るのではなかろうか、と、仮定してみることにしましょう。

とりあえず、運用利回りはいくらと仮定?

ソーシャルレンディングの場合、定期預金などと比べれば、はるかに高い利回りを狙うことが、論理的には、可能です。
いろんなソーシャルレンディング事業者のファンドを見渡していると、
利回り(年利)10パーセント、等というファンドも、多数、ありますね。
しかし、だからといって、
ソーシャルレンディング投資をメインとする配当生活において、
配当利回りを、10パーセントで仮定し計算する、というのは、あまりにも、リスキーです。
投資家還元利回りが高いファンドは、その分、保全効能が今一つ、というファンドが多く、
投資家にとってのリスクが大きいファンドが、少なくありません。
実際に、不動産担保がついていて、ある程度、保全効能に期待できるであろうと考えうるファンドの場合、
期待年利は、だいたい、5パーセント前後のケースが多いです。
すなわち、本記事においても、配当利回りについては、5パーセント、として仮定・計算することにしたいと思います。

それだけの分配金を定期的に収受するために必要な、元本は…

年間300万円の配当所得を、配当利回り5パーセントで確保していくためには、6,000万円の投資元本が必要となります。
なかなかの大金とはなりますが、
なんとか、6,000万円を貯金することが出来れば、
配当利回り5パーセントで、ソーシャルレンディングによって、配当生活を送ることも、
計算上は、不可能とは言えないのではないか、と、いうことです。

ただし、リスクがある。

ソーシャルレンディング投資の場合、事業者が万が一、行政処分を受ける等すると、一気に、延滞ファンドが多発してくる傾向があります。
延滞の挙句に、大幅な元本棄損、というケースも、これまで、実際に発生していますから、
配当生活原資の全てを、ソーシャルレンディング投資に回してしまうことは、
いささか、リスクが高すぎる、とも言えます。
このあたりは、慎重な判断が必要となってくるでしょう。