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ソーシャルレンディング投資の収益は、雑所得
ソーシャルレンディング事業者から受け取る分配金は、
所得の「種類」でいうと、「雑所得」に該当します。
「配当所得」や「利子所得」には該当しませんので、
注意が必要です。
課税制度は、総合課税の対象
課税制度としては、株取引などの収益のように「申告分離課税」を用いることは出来ず、
あくまで「総合課税」の対象となります。
給与などの所得と総合で課税される関係で、
元来所得の大きい人は、累進税率の影響を受ける可能性があります。
逆に、所得の低い人の場合、
ソーシャルレンディング事業者から収益を確定申告することによって、
ソーシャルレンディング事業者があらかじめ控除してくれた源泉所得税の一部が、
還付されてくる場合もあります。
確定申告義務は、雑所得の金額などによる。
年間の雑所得の金額が20万円を超えると、一律、確定申告義務が発生することとなります。
また、上記条件に合致しなくても、
給与所得の金額などによって、確定申告義務が発生する場合もあります。
損益通算は、雑所得内でのみ、可能。
上掲も致しました通り、ソーシャルレンディング投資の収益金は、所得の区分でいうと、「雑所得」に該当します。
このため、損益通算については、あくまでも、「雑所得内」にて認められています。
ただし、同じ雑所得内の所得でも、
FX投資による損益とは、損益の通算が出来ません。
昨今有名な投資手法の中では、仮想通貨トレードの損益との間では、損益通算が可能ですので、覚えておきましょう。
確定申告の結果、追加納税が必要となるケースも。
上掲も致しました通り、課税方式としては、申告分離課税の適用は出来ず、一律、総合課税の対象となります。
この点は、給与所得など、既存の所得が低い方にとっては、メリットとなり得ます。
ソーシャルレンディング事業者が控除済みの源泉所得税の税率は、約20パーセントですが、
給与所得などを勘案した所得税率がこれより低い人の場合は、
ソーシャルレンディング事業者が控除済みの源泉所得税の一部が、確定申告後に、還付されてくるケースもあるからです。
逆に、所得の大きい人にとっては、総合課税は、大きなデメリットとなります。
例えば、累進税率の影響で、所得税率が50%前後に達している人の場合、
ソーシャルレンディング投資の分配金収益(利益)に対しても、同様の税率が課せられることとなります。
例えば、期待年利10パーセントのファンドが、1年後、無事に満期償還したとしても、
5パーセントは税金で取られてしまう(※その他のファンドや雑所得による損失がない場合)、ということです。