ソーシャルレンディング事業者からの資金調達のメリット
ソーシャルレンディング事業者から資金調達するメリットは、いくつかあります。
柔軟かつスピーディーな審査を期待できる
従来型の金融機関(銀行等)と比べて、ソーシャルレンディング事業者の場合、あくまでも、ノンバンク(預金業務は行わない、貸金業者)ですから、比較的、審査の柔軟性やスピードに、期待が持てます。
掛け目についても、一般の銀行であれば「貸付は、担保評価額の、7割まで」などと言ってくることが多い中、
ソーシャルレンディング事業者の場合は、8割前後から、場合によっては、9割前後の掛け目まで、見てくれることがあります。
元本は一括返済OK
ソーシャルレンディング事業者の多くが、借入金元本の返済については、
期中の分割返済ではなく、満期の、一括返済でOK,としています。
借り入れ期間中の元本分割返済義務が無ければ、借り手企業としては、借り入れ期間中のキャッシュフローに、かなりの余裕が出来ることとなるため、
この点もまた、借り手企業にとっては、ソーシャルレンディング事業者から資金調達をする、メリットの一つとなり得るでしょう。
無担保・無保証でも、貸してくれるケースがある。
銀行等金融機関の場合、借入に際しては、担保の提供を求められるケースが多くありますが、
ソーシャルレンディング事業者の場合、たとえ、無担保・無保証であっても、相談に応じてくれるケースがあります。
実際に、投資家の立場から、ソーシャルレンディング事業者のファンドを読み込んでいると、
「無担保・無保証型」のファンドというのは、決して少なくありません。
ただし、後述も致しますが、無担保・無保証の状態で、ソーシャルレンディング事業者から融資を受ける場合、
その金利は、なかなかの高利となることを、覚悟しておく必要があるでしょう。
個人事業主でも貸してくれるケースがある。
一般の銀行の場合、個人事業主への融資には、消極的なところも少なくありません。
ソーシャルレンディング事業者の場合でも、貸付先のほとんどは、法人(企業)であることが多いですが、
中には、個人事業主への融資を行っているソーシャルレンディング事業者も、存在します。
そうしたソーシャルレンディング事業者とうまく交渉していけば、
個人事業主でも、借り入れを行うことが可能となる場合があります。
ソーシャルレンディング事業者からの資金調達は、高くつく。
ソーシャルレンディング事業者からの資金調達の、最大のデメリットは、その調達金利の高さです。
まず、投資家の立場から、ソーシャルレンディングファンドを眺める場合、
・比較的しっかりとした不動産担保がついているファンドの場合で、年利5パーセント前後。
・無担保・無保証型ファンドの場合で、年利10パーセント前後の利回りを提示しているケースが、ほとんどです。
ただし、上記は、あくまでも、投資家向けの、期待利回りです。
すなわち、上記の利回りに、さらに、ソーシャルレンディング事業者の営業者報酬利率が加算されたものが、
ソーシャルレンディング事業者から借り手企業への、貸付金利となります。
安くても、年利7パーセント前後、高い場合は、10パーセントを大きく超える利率が、呈示される場合があります。
ソーシャルレンディング事業者からの資金調達を検討する場合、この点に、重々、気を付ける必要があると、思います。